出前講座第2回 登壇者 北島さん2016/6/17

2016-06-26-日

タイトル 就職と小規模企業の実態 ブラック企業に入らないために!!
「この講義を皆さんの就職活動に役⽴てもらいたい」という目的で始まった㈱ケイアイ北島社⻑の講義。

1.会社紹介
・⽇本で最初に⾞椅⼦を作った会社
・戦争でけがをした人のために作られた。
・当時戦争でけがをした人が運ばれる病院が箱根にあり、そこに納めていた⾞椅⼦を
箱根式⾞椅⼦と呼んだ。
2.オーダーメイド⾞椅⼦の紹介
・美術館に納めている健常者と同じ目線になるような⾞椅⼦。
・14歳の⼥の⼦のピンク⾊の⾞椅⼦。
・座位保持装置の⾞椅⼦
・⾆コン⇒⾆でコントロールする⾞椅⼦。
⼤学在学中、交通事故で顎から下がマヒ。2年間の休学を経てこの⾞椅⼦で卒業。
・⼄武さんの⾞椅⼦も製作。今はあまり

北島さん登壇②

3.避けては通れない数年後の現実
1:99 ⼤手と中小企業の割合
⽇本の企業のうち99.7%は中小企業
10人のうち⼤手で働いている人は約3名
⼤手に⾏きたいけどやっぱり中小企業も視野に入れないといけない。
でも中小企業の情報ってほとんどない。

北島さん登壇①

4.就職活動の悩み
やりたいことがみつからない。就職活動って⾔っても何をどうしたらいいかわからない。
とりあえず⾒に⾏く。⾃分⾃⾝の五感で確かめる!
その企業の「雰囲気」を感じることが⼤事。どこで働くか、よりも誰と働くかが⼤事。
会社を辞めていく人のほとんどの理由が人が原因。
なぜ就職活動するの?
なぜ正社員になるの?安定?なんとなく?もう4年⽣だから?親?友達?
人は安定でなく成⻑しなければならない。地位、給料=守備範囲が広い、責任が⼤きい。
地位が上がれば給料も上がって当然だが守備範囲と責任の対価である。
⇒就職する、正社員で働くっていう意味は「⾃分が成⻑、上昇するためのスタートラインに⽴つこと」
⾃分が成⻑できる会社を探さないといけない。
切手貼ってない履歴書はダメです(笑
写真張ってない履歴書もダメです(笑

5.⼤手と中小の違い
⽣涯賃⾦は⼤手のほうが良い。
福利厚⽣、退職⾦も⼤手が良い。
⼤手はマニュアル、教育システムがしっかりしてる。中小は体で覚える、⾒て覚えるが多い?
安定性は⼤手も中小も同じ。⼤企業でも危ない会社はある。
ホワイト企業はない。グレーが多い。⼤手だって遅くまで残業しているところもたくさんある。
6.中小企業のここを⾒よう
なんで倒産してないのかを考える。
ケイアイの場合、⼤手がやらない(できない)きわめて非効率な仕事をあえて⾏いさらに追及して極める!
HPだけではなく実際に⾏って聞いてみよう。
倒産してない要因をいろんな方向から探してみる
その会社の取り巻く市場の将来性を⾃分でも調べてみる。
7.地元や小さい会社で働くメリット
通勤が楽。時間を有効活用できる。
災害時でも帰宅が容易。
家族に何かあってもすぐ対処できる
平⽇飲みに⾏ける
地元に優秀な会社が隠れている。

北島さん登壇③

8.若いときの働き方
若いときはたくさん失敗しろ?の本当の意味。失敗とミスの違いって?
チャレンジしてるかしてないか。チャレンジした失敗はいいけど、チャレンジしてないミスはダメ。
若いときは無理がきく。頑張って仕事をする。
若いときはたくさん経験を積む。経験は体験からしか⽣まれない。

北島さん登壇④

9.介護業界の現状裏話

以上のような内容でした!乱文失礼しました!

2016出前講座第1回 登壇者内野さん~従業員数6名の町工場~

2016-06-15-水

『私は社長ではあるが、調べてみると10人に1人は社長だから気楽に聴いてください』

国内の会社のうち中小企業は99.7%でほとんどが中小企業である。また、10人のうち7人は中小企業で働いている、今いる学生の中で7割は中小企業で働くことになる。
しかし中小企業の情報がないので学生は知る機会がないので、中小企業の情報は自分で取りに行かないと得られない。また中小企業側も情報発信が苦手なので更に情報がない。
中小企業ってダメなんでしょ?そういう話ではなく中小企業の魅力を話に来た。

01

会社概要、自己紹介、職歴紹介

自分が初めて就職した頃は就職先は沢山あった。
仕事同様趣味の自転車(マウンテンバイク)や子供の野球にも全力投球!
最近では登山も始めた。
最初に就職した企業は日産テクノという日産の100%出資子会社。従業員数が500名新入社員は100名!座間市の日産テクニカルセンターに派遣された。
現在はこの会社の従業員数が2200名、ベトナムに1800人となっている。
この仕事は楽しかった!が、将来に希望が持てなかった。
派遣されているので日産のお手伝いに過ぎない。後から入ってきた日産の新入社員に使われる、そんな中バブルが弾ける!
丁度同じ時期に先代が仕事をたたむと言い出して継ぐことにした。

02

ナラハラオートテクニカルの仕事紹介

毎日0.01mm単位の仕事をしている。イメージをつかんでもらうために学生の髪の毛を図る。
0.089mm!
世の中の企業はほぼ全て競争している!1つでも勝てないと生き残っていけない中で日々戦っている。

実際の仕事の流れは次の通りである。
①見積もり 会社の方向性を決める大切な仕事、金額のバランスが大事
②設計 お客様からの依頼をCADというソフトで図面にする
③切削 CAMというソフトを使いプログラムを機械へ転送し材料を加工する
④仕上 機械ではできないところを手作業で仕上げる
⑤検査 出来上がったものを3次元測定器で検査
品質を保証する!ことが今後大事になってくる
⑥リサイクル 切子などを分別して買い取ってもらう
その他、企画設計から組み立てまで一貫しておこない製品化までやることもある。

例として、川崎重工のパワースーツがある。
また実際には何に使われているかわからないものも多数造っている。
自社製品もある、アルミブレットボードという光学系の分野で使われる製品。
この商品を光学系以外のところにも売れないかなど考えて日々仕事をしている。

03

ナラハラオートテクニカルに入社した経緯

会社が倒産寸前、もう限界だから会社をたたむと父親が言ってきた。累積赤字1億円あった、会社は自分の育ってきた環境の中にあったので、純粋に無くなって欲しくなかった。
守りたかったから入社した。
今思うと若かったからやれたと思う、今なら絶対やらない。入社後8名のうち7名リストラした。

04

入社後のこと

仕事がない時は他の会社を沢山見に行った。町工場は汚いというイメージ通りだった。お客様の立場に立ってみると汚い工場には仕事を依頼したくないと感じるようになった。
結果自社を綺麗にしたら少しずつ仕事が増えていき、従業員を増やし時間に余裕が持てるようになり先のことを考えることができるようになった。
価値の低い仕事は切り捨てた。情報発信を始めたら情報が入ってくるようになった。
中でも展示会に積極的に参加した。展示会には従業員も全員参加させた。
昨年は海外に出展した!日本の企業はまだまだ世界で戦えると実感した。
これから日本の人口が減っていくのは決定事項であり、海外を視野に入れていない企業は生き残っていけない。
『学生の皆さんも英語は大事なので是非勉強しておいてください』と訴えかける。

06

就職活動について

『就職活動をする上でとても参考になるので展示会に行きましょう!』
就職活動をするなら展示会に行くことを勧める。一年中様々な展示会があり自分の進みたい分野を調べて足を運ぶと良い。
興味のある業界の最先端を知れる。また出展している企業は意欲のある会社である。
大きい小さいは関係ない!

人生の1/3の時間を費やすのが仕事!仕事以外の時間を有効に楽しく過ごしてほしい。
仕事にも遊び心を盛り込むと色々な発想が生まれる。
ナラハラオートテクニカルは穴を開ける仕事が得意だが、製品を見せても食いつかれないため、シャーペンの芯に穴を開けて配っている。
実際にシャーペンを学生に配ると皆が食いつき納得する。
その他、ホッチキスの芯を削り出しで作ったり、QRコードを削り出しで作ったりし、技術力をわかりやすいアイテムでアピールしている。
こう言った発想から生まれた商品がiPhoneケースである。
新しくアルミブレットボードのピアスも商品化に向けて開発中である。
結果メディアから沢山取材を受けるようになった。

06

質疑応答

7年間一人で仕事をしていた時に辛かったことはなんですか?
→100個受注した時に機械に1時間おきに材料を一人でセットしていたこと。でも楽しかった!

インターンシップが始まるためどんな企業にしようか悩んでいる、ネイルが好きな人は製造業に向いていると言われたが、製造業ってピンとこない。
入社した文系女子はどんな仕事をしているのか?
→現場で製造から検査までおこなっている。女性は集中力が高いから向いていると思う。

 

学生⇔HFAプロジェクト 出前講座in八王子 最終回 ?栄鋳造所 鈴木氏(中小企業論)?

2012-07-03-火

2012年6月22日(金)13:00?14:30
学生⇔HFAプロジェクト最終回はHFA設立の中心人物、溶けたアルミのように熱いハートを持ちながら砂型にはまることなく熱膨張し続ける?栄鋳造所 鈴木社長である。

アルミ鋳造の技術的説明から始まる帝京大学の講堂は若干ざわついていたが、鈴木社長の「水着ギャルに囲まれたプールの監視員」という社会人スタートの話が始まると500人の学生たちはすっと静まり返った(汗)。
熱心に講義を聞く学生たち

4年間の華やかな楽園での会社員生活を送りながらも母親の強い勧め(本人いわく洗脳)で父親が経営する3Kの代表業種でもある鋳造業?栄鋳造所に入社する。
その後鈴木社長は会社を大きくしようと奮闘するが、社会情勢の波に揉まれ成長と縮小を繰り返してきた。
自動車業界の発展の波に乗り売り上げを伸ばしていたが、生産の海外移転等、一時は月6?7000万円あった売り上げが300万円まで落ち込み、40人いた従業員は3人まで減るなど厳しい経営環境に置かれながらも持ち前のボジティブ思考と新たなチャレンジで再び這いあがってきた。

そんな鈴木社長の価値観をガラッと変えることになったのが2007年に参加した後継者育成塾「はちおうじ未来塾」だという。ここでの度重なるグループディスカッションを通して、これまでは自社を大きくすること(大きなクジラになる)のみを考えてきたが、アライアンスで大きなイワシの群れを作り厳しい日本で生き残り、そしてグローバル化を目指いしていきたい、ことを力説した。
熱弁する鈴木氏

その後はIJJ(アライアンスによる一括受注グループ)・HFA(はちおうじ未来塾のOBによる異業種共同体)と組織を立ち上げ、地元八王子の活性化・他地域交流・被災地支援と活動の範囲は全国規模に広がっている。
最近のホットニュースでは「全日本製造業コマ対戦」の関東地区予選の八王子場所の誘致に成功。
2013年には全国若手経営者シンポジウムの八王子開催も取り仕切る。

「中小企業から日本を元気に!」をモットーにまさに奮闘中!
止まっていたら死んでしまう回遊魚。まさにそんな印象を学生たちに与えたのではないか。

これから厳しい就職活動を行うであろう学生へのメッセージは
「就職は熱意と志」ポジティブシンキングとビジョンを持って立ち向かってほしい!と熱く伝えた。質問には丁寧に答えます

<学生さんからのコメント>?
将来のことを考え、企画し失敗してもいいからトライ&エラーの精神で挑戦することが大事だとわかった。


人生の経験を聞くことができてよかった。そして人生は簡単ではないと感じました。


日本には普段あまり知られることがないけれど、とても大切で必要な企業や会社がたくさんあり、そうした会社が私たちを支えてくれているのだと感じました。


鋳造という古いと感じられる分野でも3Dや新しい技術・素材を取り入れて進化していることを知り、鋳造だけでなく自分が知らないだけで様々な技術が進化いしているだろうことを知り、中小企業は向上心が高いと思いました。

※本記事は井上教授の許可を得て掲載しています。