学生⇔HFAプロジェクト 出前講座in八王子 第3弾 ?アトム精密 一瀬氏(ゼミ)?

2012-06-22-金

2012年6月13日(水)13:00?14:30
学生⇔HFAプロジェクト第3弾は、HFAメンバーの中でも数少ない第3者承継で社長となったHFAの会長でもある一瀬氏である。
「皆さんの中で社長になりたいって方はいらっしゃいますか?」という問いかけから講義が始まった。

01_講義をする一瀬氏

株式会社アトム精密は、全盛期には純正のカーオーディオを4秒に1台製造していたアッセンブリを得意とする会社である。
時代の流れで量産品は海外へと流れて行く中で、携帯電話のモックアップ(サンプル品)の製造等にシフトして行き、現在ではハードディスクの研磨機を組み立てるなど産業用機械の製造を主に行っている。そのノウハウを活かして、会社の屋号でもある「鉄腕アトム」も造れるのではないかと自負しているそうだ!(学生さんは鉄腕アトムを知らない様子だったがオブザーバーにはうけていた)

一瀬氏個人は少年時代、やりたい事や夢もなく、やんちゃな生活を送っていたそうで、見兼ねた両親から、近所の婦人警官の家に預けられ厚生させられたというドラマの様な経歴の持ち主である。その婦人警官から男は手に職を付けなさいと言われ工業系の高校・大学へと進学する。バブル全盛期だった事もあり、就職のオファーは1人15社位あり、同級生の中には、就職活動の謝礼金で車を買った人もいたと、バブリーな時代背景を語ってくれた。
先代の社長より熱烈なオファーを受けてアトム精密の社長に就任した衝撃のエピソードや、HFAのアライアンスに助けられた実体験は、下記リンクよりぜひ動画をご覧になって頂きたい。
(http://www.facebook.com/HFAhachiouji)

02_学生の質問に回答する

最後は学生さんへの熱いメッセージで締めくくられた
・今の葛藤は小さい出来事に過ぎない
・あきらめない
・笑顔を忘れない
・相手の気持ちを良く考える
・学歴よりも実行力
・企業選びは給料ではなく中身

どの言葉も、壮絶な経験を経た一瀬氏が伝えると、とても説得力があり、学生さんだけでなく、オブザーバー参加メンバーの心にも響くものだった。
「自分の為に就職を決めてほしい! 自分の人生、自分らしく生きましょう!」という言葉で締めくくられた一瀬氏の講義は、学生さんを始め、参加者全員が改めて自分を振り返り、前向きな気持ちにさせてくれる熱いものとなった。

03_丁寧に答える様子

次回は、最終回!この企画の発案者でもある(株)栄鋳造所の鈴木社長だ。
ネタの尽きない熱い男は学生さんにどんな話をするのか? 皆さんこうご期待!

第2回 学生⇔HFA 出前講座 in 八王子 ?ケイアイ 北島氏(講義)?

2012-06-12-火

前回の柏田氏の熱い講義に続き、出前講座in八王子 第2弾が帝京大学八王子キャンパスにて行われた。
今回登壇したのは、HFAの熱血漢!車椅子業界の松岡修造こと株式会社ケイアイ3代目の北島伸高社長だ。

株式会社ケイアイは昭和11年に創業し日本で初めて車いすを造った会社と言われている経歴をもつ。また「五体不満足」の著書でも有名な乙武洋匡氏の車椅子も手掛けている。現在ではオーダーメイドの車いす販売からレンタルは勿論、福祉に関するあらゆる分野に進出している、八王子で最も元気のある会社の一つである。今回の講義でその根源を垣間見る事ができた。
オブザーバー12名、学生さん500名弱を前に緊張を隠しきれない様子の北島氏だったが、話し始めるといつもの北島節が炸裂し始めた。講義の内容は、学生さん目線で赤裸々な告白も含め実体験に基づいた構成で、中小企業の魅力を十分にアピールしていた。
緊張を隠せない北島氏

「会社を継ぐ気は全くなかった」という北島氏。前社長の死去によりに27歳で社長に就任すると次々と困難が待ち受けていた。経営書籍を読みあさり「これからの中小企業は差別化・他社にないものを!経営者は特長を出せ!」と髪の毛を金髪にしたり、(ここで笑いが取れなかったのは誤算のようだった!)製造部門の閉鎖・本社移転・大規模なリストラを実行し、会社を存続させた決断力。会社を潰さないという一心で必死に駆け抜けてきたことが講義からうかがい知ることができた。またその様子は、HFAのFacebookページに動画がUPされているので是非ご覧になって頂きたい。(http://www.facebook.com/HFAhachiouji)

北島氏は最終的に「人を大事にする経営」が大事だと強く語り、学生さんもその部分に一番興味を持ったようだった。なぜ人を大事にする経営なのか?ポイントは離職する時の理由にあるという。求職時は基本的に社名、職種、待遇、場所、規模を気にするが、離職時は人間関係、職場環境を理由に辞める人がほとんどだからだ。そしてこれこそが大手に勝てるポイントかもしれないと北島氏は話す。北島氏が社長に就任して以来、この「人を大事にする経営」を心掛けてきた結果、離職者は1名だけだという。学生さんのフィードバックを見てみても、大手で歯車になるよりも、中小で会社一丸となって働くのも悪くないかもしれないという意見も多かった。
炸裂する北島節

学生さんへのメッセージとして「人間力を高めてほしい」経験より体験。閾値(いきち)到達を増やして!「常に相手のことを考えてほしい」自分のキャリアアップより誰かのためにを意識するクセを!と、私たちオブザーバーにも刺さる言葉で締めくくった。

今回の講義で改めてこの企画を続けて行くべきだと実感した。学生さんから見た大手企業と中小零細企業の違いは、北島氏が言うように社名、職種、待遇、場所、規模である。そこに人や環境も含める事ができれば、学生さんの選択肢も広がり、その才能を十二分に発揮できる場を見つけられるかもしれないからだ。
次回は株式会社アトム精密 一瀬氏が登壇する予定。さらに泥臭く中小企業の魅力をアピールしてくれる事は間違いないだろう。
お疲れさまでした

<学生さんからコメント>
誰かのために何かをする仕事は本当に素敵なことだなと思いました。
思いやることが仕事続けられる一番かなって改めて感じました。

経験より体験が大切だという話を聞いて、何事にも失敗を恐れずにチャレンジしていくことも大切だと思った。

会社の代表から直接話を聞けて大変ためになりました。新たな気づきを得ることができました。

体験とはチャレンジの数。
自分自身でも色々なことをやりたいチャレンジしたいと思っているので共鳴しました。

生き残るには他社との差別化。
今後の大学生活にも生かしていきたいです。

※本記事は井上教授の許可を得て掲載しています。

第4回 学生⇔HFA出前講座in八王子 鈴木氏(中小企業論)

2012-05-28-月

6月22日(金) 13:00?14:30
帝京大学にて、株式会社栄鋳造所 鈴木社長により中小企業論についての講義があります。